皆さんは日頃から筋トレをしていますか?

「最近、全く運動していないな」と嘆かれているそこのあなた、将来大変なことになりますよ。筋肉は年齢とともに衰えていきます。「今は大丈夫」と思っていても、数年後には腰が曲がり、スクワットができない体になっているかもしれません。

今回は、歳をとると筋肉が衰えるメカニズムと改善方法をご紹介します。

筋肉のはたらき

「筋肉は使わないと衰える」とよく言われますが、これは正しく、筋肉の合成は、筋肉を使うことで促進されます。そのため、筋肉は使わなければ分解され、筋肉量が低下してしまうのです。足を骨折して寝たきりの生活を送ると、極端に筋力が低下するのもこのためです。ここでは、筋肉の役割について解説したいと思います。

筋肉の収縮エネルギーには2つの経路

筋肉は、複数の細胞が融合し繊維状になったものが、ゴムのように伸び縮みすることで力を発揮します。筋肉が収縮するエネルギーは、ATP(アデノシン三リン酸)といい、大きく分けて2つの経路で作られています。一つは、炭水化物などが分解されてできる「糖」から細胞が直接ATPを産生する解糖系の経路、もう一つは、細胞内小器官である「ミトコンドリア」の活動によってATPを産生する経路で

「遅筋」と「速筋」

皆さんは学生の頃に50m走などで、無我夢中で走った経験はありませんか?これには筋肉の「速筋」が使われています。一方で、マラソンやシャトルランなどの長距離走では、「遅筋」が使われています。先ほどお伝えしたATPの産生方法の違いは、この「速筋」と「遅筋」の筋肉の性質の違いに関係しています。

ダッシュする時に使われる「速筋」は、瞬発的に大きな力を発揮するため、エネルギーであるATPが大量に必要となります。解糖系はミトコンドリア経路の100倍の早さでATPを産生できるため、速筋を使う際は解糖系が使われます。

一方、ミトコンドリア経路は解糖系よりもエネルギーを産生する時間が遅い一方、10倍以上ものATPを一度に作ることができます。時間はかかりますが、エネルギー効率がよいため、長時間かつ継続的に力を発揮できるので、マラソンで使われる「遅筋」の合成経路になります。

老化すると「遅筋」より「速筋」が早く衰える

加齢に伴い、筋肉を形成している筋繊維の数が減少します。この筋線維の減少は、「速筋」に起こりやすく、「遅筋」では起こりにくいといわれています。瞬発的な動きが年齢とともに苦手になるのは、速筋線維が痩せてしまうことが関係しているためです。速筋線維が痩せて筋肉量が減少すると、激しい運動を行うことが辛くなります。ですが、高齢者でも日常的なトレーニングをすることによって、速筋線維を鍛え、筋力の向上や筋肉量を増やすことができます。

しかし、どれだけ鍛えても防ぎきれないものがあります。それは一本一本の筋線維の張りです。筋線維が痩せてしまうことと1本1本の筋線維の張りがなくなることは、30歳をピークに筋力が低下する主な原因であると考えられます。30歳のときの筋力を100パーセントとすると80歳では約半分になることがわかっています。筋線維が痩せてしまうことと、筋繊維の張りの衰えを避けるために、筋トレによって筋肉量を増やすことが大切です。

サルコペニア

老化によって筋力が衰え、生活に支障がでるようになると、「サルコペニア」という病気として認定されます。サルコペニアの判断基準は、日本だと、男性で握力28キログラム未満、女性で18キログラム未満、歩行速度が横断歩道の青信号を渡りきれない(秒速1メートル未満)程にまで低下した状態です。

筋肉を鍛えましょう

ここまでお伝えしてきたように、老化による筋肉の衰えを少しでも遅らせるためには、筋トレを行うことが大切です。筋トレは、見た目を良くする効果があるだけでなく、老化による脳機能の低下や、メンタルにも効果があることがわかっています。ここでは、筋トレがもたらす素晴らしい効果をご紹介します。

筋トレは脳機能も改善

現在、社会問題ともなっている認知症ですが、筋トレを行うと高齢者の認知症の予防につながることが報告されています。実験では、高齢者に1週間に3回の筋トレを行ってもらい、記憶や注意力テストなどの認知機能を測定しました。その結果、6カ月で脳の働きが改善しました。

また、筋トレはうつ病の改善効果があることもわかっています。脳機能が向上する原因は、筋トレにより、幸せホルモンである「セロトニン」の分泌が増えることにあります。セロトニンが増えると、脳内の神経細胞同士の情報伝達が活発になり、神経細胞から「脳由来神経栄養因子」という、神経細胞の成長を促すタンパク質が分泌されます。その結果、脳由来神経栄養因子から影響を受け、脳の海馬で新しい神経細胞がつくられることで、認知症やうつ病改善につながります。筋トレが脳機能にもたらすはたらきがとても大きいということがお分かりいただけると思います。

筋トレは脂肪肝を改善

日本人に急増している疾患に「脂肪肝」があります。これは、肝臓に脂肪がたまる病気で、脂肪肝が長引くと、肝硬変や肝臓がんの原因にもなります。しかし、この疾患の治療薬はまだ存在していません。

ある実験で、脂肪肝の参加者に8週間の筋トレを行ってもらいました。その結果、脂肪の代謝が大幅に改善しました。通常、脂肪肝の改善には、体重を減らさなければいけないのですが、筋トレをすると、体重が減らなくても肝臓の数値が改善することがわかりました。

筋肉を鍛えてより良い人生に

本記事では、歳をとると筋肉が衰えるメカニズムと、改善方法及び筋トレの効果をお伝えしました。単にボディラインが美しくなるだけでなく、将来悩まされることになってしまうかもしれない病気の予防にも筋トレが効果的であるということがお分かりいただけたかと思います。

筋肉は意識してトレーニングしなければ衰えていく一方です。しかし、「筋肉は裏切らない」と言うように、筋肉への投資は必ず皆さん自身に返ってきます。最初は面倒に感じるかもしれない筋トレですが、習慣化し筋トレをしないと落ち着かないという状態になればこっちのものです。ぜひ毎日の生活に筋トレを取り入れてみてくださいね。


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